こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、乙女イシイドです。
本日は番外編、名古屋新生御園座に行ってきましたー(≧∇≦)
はい、イシイドは歌舞伎ファンでございます。
ファンといってもまだ日は浅く、あまり詳しくはありませんのでざーっくり、歌舞伎の世界をご紹介します。
一緒にお勉強していましょう!
御園座とは
愛知県名古屋市中区にあります劇場でございます。
歌舞伎を中心とした演目の劇場で古くから名古屋で親しまれてきた老舗の劇場です。
2013年から建て替え、2018年4月。
よりスタイリッシュな姿に生まれ変わりました。
エスカレーターも漆塗り。
昼もステキなんですが、夜はライトアップされるので、格子模様が浮き上がってより美しく。
そして何より劇場内の赤。
御園座レッドと呼ばれる朱の入った深い赤とつや消しの金の絢爛豪華な設えが特別な空間を演出してくれています。
赤と金っていうと名古屋ハデ!って印象になるかと思ってたんですが、これがまた絶妙に品が良いのです。
この『バリキャリ乙女のイド端会議室』もテーマカラーは赤でして、本当はイメージしてたのはこの劇場の座席の色。
うーん、色番教えてほしい。
御園座柿葺落し公演
さて、4月1日よりオープンの御園座です。
初日には行けませんでしたが早速行ってきました。
新生・御園座と高麗屋三代同時襲名のおめでたづくしの公演です。
歌舞伎は昼の部、夜の部がありましてチケットはそれぞれ購入しなければいけません。
今回は昼の部のみ観劇しました。
高麗屋三代同時襲名
松本白鵬、松本幸四郎、市川染五郎の三代同時襲名で話題になりましたね。
幸四郎さんは最近テレビに出ずっぱりなのでなんとなく聞いたことのある方もいらっしゃるでしょう。
歌舞伎の世界というと世襲制という印象が強いかもしれませんが全部が全部というわけではありません。
ラブリンの愛称で知られた片岡愛之助も歌舞伎とは無縁の生まれです。
子役から試験に合格して入門すると部屋子(へやこ)となり、後に実力次第で名前を継ぐことができるようになります。
とはいえ、圧倒的に血縁関係者が継ぐことが多く、直接親子でなくても親戚筋の役者が名前を継いでいくことになります。
今回は直系の親子三代、しかも同時という大変珍しい襲名です。
親の名前を継いでいるので少々ややこしく、説明すると
九代目 松本幸四郎→二代目 松本白鵬 (ソニー損保のCMの人、松たか子のお父さん)
七代目 市川染五郎→十代目 松本幸四郎 (キリンビール『本麒麟』のCMの人、松たか子のお兄ちゃん)
新・染五郎くんはまだ中学生で、あまりテレビでお見かけすることはありませんから馴染みはないかもしれません。
今回出演はないのですが劇場には来てました。
ほそーい。
きれーい。
よい意味で中学生っぽく、将来が楽しみです。
会えると思ってなかったのでラッキー (≧∇≦)
大きくなれよ!
演目について
今回の演目は『柿葺落四月大歌舞伎』昼の部
『寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』
『口上(こうじょう)』
『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』
の三つ。
最初の演目『寿曽我対面』
もともとお正月に曽我兄弟の演目が公演されることから転じて、柿落しなど『新たなスタート』の際に演じられることの多い演目なんだそう。
仇討ちの話なんだけどなぁ。
二つ目『口上』
簡単にいうとごあいさつ。
主要(偉い人)な役者がズラリと舞台上に並び、役者が役を離れてコメントいたします。
今回はやっぱり襲名と御園座についての話題でした。
ごあいさつなのでストーリーはありませんが、その役者さんらしさが垣間見れて人気の演目です。
面白いコメントをする役者さんはぐっと距離が近づいた感じで応援したくなりますね。
イシイドも第1回目の記事にて『口上』と題してごあいさつをしました。
「隅から隅までずずすい~~~と、よろしくお頼み申し上げまする~~」
で締めくくります。
三つ目『籠釣瓶花街酔醒』
えーっと。
なんでこの演目を選んだんだろう?
花魁にフラれた腹いせに花魁を殺しちゃうお話です。ハイ。
『寿曽我対面』も『籠釣瓶花街酔醒』も花魁が登場しますので、お着物きれーっ!豪華ーっ!
柿落しということで、とっても華やかな演目を選んだということかもしれませんね。
昼の部夜の部の1部で大抵2~3タイトル演じられ、演目と演目の間に『幕間(まくま)』という30分程度の休憩時間があります。
ここでトイレ休憩をとったりお食事したりいたします。
御園座グルメ
さて新生御園座から、客席で飲食が可能になりました。
(もちろん幕間でね!)
劇場内、または1階にありますお土産の販売や飲食スペース『御園小町』で購入したものに限り持込みOK
松浦商店 ひざのせ幕の内弁当(季節) 1,600円(税込)
じゃーん。
おひざに乗ってますね。
風呂敷つき。
大事なお着物を汚さないようにね。
外側が若草色、内側が桜色でかなりしっかりした風呂敷です。(単品でも購入可)
色味が春らしかったので、もしかしたら季節によって変わるかも…と密かに期待。
一口サイズで食べやすい、結構時間のない幕間にはありがたい気配りです。
ちなみにお茶のパックは立てて置いておけるくぼみがつけてあります。
そして…
じやん。
話題の『芋きんつば』(尾張名古屋 長崎堂 1個 200円(税込))
重みもずっしり。
熱々をいただきます。
んま!
もう芋餡が餡じゃないの。
もはや芋蜜。
とろ~りなめらか。
甘味も濃厚。
衣をギリギリまで薄くしたので硬いところがどこにもないのです。
お土産に買って帰ったけど、これはできたてを食べていただきたい!
御園座に行ったら絶対食べるべし!!
ドレスコードについて
歌舞伎に明確なドレスコードはありません。
ただ、大抵どなた様もおしゃれしてきますから、あまりにラフな出で立ちはおすすめしません。
Tシャツ、ジーパン、サンダルはやめた方がいいでしょう。
悪目立ちしますよ。
お着物の方も多いですしね。
イシイドもお着物を着ていきたかったのですが、成人式の時の振り袖しか持っていないので…
(虫食ってないだろうな)
還暦前には自分で着られるようにしたいなぁ。
ちなみに。
お着物を来ていく場合は演目に合わせていくのが粋だとか。
今回は八つ橋という花魁がヒロインだったので、かきつばた柄だったら粋なのかしら?
そして、例えば桜の季節に桜柄というのは逆に野暮なんだそう。
うーむ、一張羅では対応しきれない…
そんなわけで、半年ぶりに婚活ワンピースの登場です。
ファスナーしまって良かった。
イヤホンガイドは必須
歌舞伎にあまり興味が持たれないのは
なんだか難しそう…
というニガテ意識ではないでしょうか。
確かに歴史的、文化的、文学的に知識があった方が楽しめます。
でもね。
歌舞伎には『イヤホンガイド』というお助けアイテムがあるのです。
動物園とか博物館、美術館でも取り入れてますよね。
展示物の前に来ると色々解説してくれるヤツ。
歌舞伎の場合は通ぶってイヤホンガイドを使わないなんてもったいない!
このイヤホンガイドは絶妙なタイミングでストーリーの状況やその役者さんの背景、その時代の習わしなどを教えてくれます。
良いガイドさんだとガイドさんのコメントにくすりとしたりして。
私はこのイヤホンガイドもひとつの芸だと思います。
レンタルなので1,700円かかりますが、機械を返却時に1,000円戻ってきます。
お得感…?
歌舞伎は格式高い?
さあ、だいぶ取っつきにくさは払拭されたんじゃないでしょうか。
え、まだ?
うーん、確かに役者さんたちは伝統や芸を守るため、日々厳しいお稽古に励んでおられます。
ただ、もともとはテレビも映画もインターネットもゲームもない時代の娯楽でありました。
歌舞伎といえば古いものという印象かもしれませんが実は真逆で。
観衆の期待に応えて演出もどんどん派手に新しいものを取り入れていきます。
役者の小道具が最新のトレンドとして大流行したりして、当時の最先端な訳です。
そういった新しいものの積み重ねで、今も進化し続けています。
宙乗りや水の演出も当たり前になってきました。
映像と組み合わせることもあります。
歌舞伎を古くさいもの、と決めずに機会があればぜひ触れてみていただきたいと思います。
さて、イシイドの理解の範囲でざーっくり、ご紹介しました歌舞伎の世界。
見過ごせない間違い等ありましたらこっそり教えてくださいね。
すぐに訂正いたします (^_^;)
御園座復活により、より近くなった歌舞伎の世界。
また度々ご紹介していきたいと思います。