バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

隣の婚活カップル考察③真性拗らせおじさん

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


隣の婚活カップルシリーズ最終回です。


たまたま隣の席に居合わせたover40の婚活カップル、ナオミ嬢(仮)とタナハシ氏(仮)
婚活の状況を聞かれたナオミ嬢のお話が続きます。


「遊びの人も多くて…
そろそろ(婚活を)やめようかなって思ってる」


この話題も結構対応に困ります。
『そろそろやめようかな』には取り方が二つあるのよね。
新規の募集はやめて今、接触のある人の中から選ぼうかな、というものと婚活自体をやめるのでもう私にはかまわないで、の二通りだ。
ナオミ嬢の態度から見る感じでは後者と思われたが、さすがタナハシ氏。
全く別の食い付きを見せた。


「遊びって、カラダ目当てってこと?」


おぅふ…身も蓋もない…


「うん…最近そんなのばっかりで」


「女の人は大変だよね
年下じゃない?」


「まぁ、年下が多いかな」


「確かに若い頃はさぁ、そういう相手を探すのに必死だけど、俺らくらいになるともう充分なんだよね。
落ち着いた関係っていうの?
もう手を繋いだりとかもなくていいかな」


ほぅほぅ、そうですか。


「でもさ、あんまり多いからなんか信用できなくなるっていうか…」


「あー、信用って大事だよねぇ。
客でもさぁ、予約しといて当日無言でキャンセルとか、最近すごい増えたんだよね。
キャンセルは仕方ないにしても電話くらいできるでしょ。
んで、しれっと次回も予約してくんの。
そういうのって社会人として本当に信用できないよねー」


言ってることは間違っていないがちょっと話がズレている。


「ホントそんなヤツばっかり。
でもさ、◯◯さん(ナオミ嬢)のことは信用できるよ」


なぜかの上から目線。


「だからさ。
オレとしては◯◯さんと『次のステップ』に進んでもいいと思ってる」


はあい?
この流れでそう来る?


「あ、でも、◯◯さんがまだ前の人のことを忘れられないっていうなら、オレ、待てるよ」


「え………と、私、まだそんなこと考えてなくて…」


「うん、ゆっくり考えてくれればいいから」


ナオミ嬢、断るなら今断った方がいいぞ!

 


下心は隠そうとするほど見苦しい


さて。
タナハシ氏が誠実な人かは分かりませんが、本気で彼女がほしいんだろうなということはよくわかりました。
(そしてモテないであろう理由も)


ネット婚活などでは確かに下心丸出しの遊び相手募集中の殿方が多く存在します。
遭遇すると腹立たしい気持ちになりますが、遊び相手を引っかけるために下心を隠すタイプも存在するので分かりやすい分、親切なのかもしれません。
一方で真面目に伴侶を探している殿方もいらっしゃいます。
そういった真面目な殿方はつい、自分の下心を隠しがちです。
下心がマイナスに働くと思っているから。
タナハシ氏も先の話題で自分に性欲(接触欲も含め)はないと言ってしまいましたね。
そのくせ『次のステップ』に進みたいと。
『次のステップ』ってなんやねん。
今が時々会って食事をする仲なら、恋人同士になりたいということでしょう?
そこには先ほど否定したスキンシップも含めた『恋人としてのふれあい』だってあるわけだ。
信用大事といいながら、なんたる矛盾!
これじゃ信用できないよね。
百歩譲って、これは『恋人としてのふれあい』ではなくて一足飛びして『プロポーズ』だというならご無礼しましただけど、うどんをすすりながらする話しでもないような。


おまけに「『次のステップ』へ進んでもいい」「待てるよ」という言い方。
オレはそれほどでもないけどと言外にほのめかし、あくまで交際を望んでいるのはナオミ嬢の方、という体裁で話を進めようとする態度。
こういう人を拗らせというのでしょうか。
自分大好き見栄っ張りおじさんなのですね。


こういった場合、自身の下心については否定も肯定もしない方が無難です。
元々、婚活というものは『恋人としてのふれあい』につながることなのでそれを否定すると成り立たなくなっちゃうんですよね。
そして言いたいことははっきり伝わるように言わないと。
「あなたのことが好きだから付き合ってください」でいいんですよ。
『次のステップ』なんて変にカッコつけたような言い回し、余計な混乱を招くだけ。
特別なことなんていらないのだ。

真心をこめた言葉と態度さえあれば、お相手さまには響くはず。


だけどただひとつ。
周りの環境には気をつけて。
私のような人が聞き耳を立てているかもしれないので…

隣の婚活カップル考察②うまくいかないのは競技を間違えているからなのかもしれない

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


さて、前回たまたま隣の席に居合わせた婚活カップルの会話をぬす…じゃなくて垣間聞きいて思ったことの続きです。


over40の婚活カップル、タナハシ氏とナオミ嬢。
これまで話の主導権を握っていたタナハシ氏はようやく「そっちはどう?」とナオミ嬢の婚活状況について話題を振るのでした。


「うーん、私はさぁ、ほら、アレだったから…」


おや、ワケありですか?
言いよどむナオミ嬢の言葉にタナハシ氏は変わらずデカイ声でコメントを入れた。


「あー、分かるよ……俺も人妻と付き合ったことあるし!」


このバカチンがぁっっっ!
ひきつるナオミ嬢。
店中に響き渡るような大声で間接的に暴露しちゃった。
そう、美貌のナオミ嬢はこれまで(今もか?)不倫をしていたということなのだ。

 


彼女の気持ち


さて間接的に不倫をバラされたナオミ嬢ですが、話の流れ的に前回以前のおデートで『過去の不倫』をタナハシ氏には告白していたことになります。
彼女はなぜそんな話をしてしまったのでしょうか。
タナハシ氏に全面的に心を開いていた?
罪悪感に耐えられず?
どちらも違います。
考えられることは2つ。


①なんでも話しちゃわないと気が済まない性格だった
②マウンティングだった


まず①
いらっしゃいますよね、初対面なのに、そこまで話すかってくらい赤裸々に公開してしまう人。
芸能人とかブロガー界隈にも多いかも。
自身の面白おかしいエピソードを惜しげもなく話す、サービス精神旺盛な人ということなのかもしれません。
ですが内容によっては、「え、それ自慢?」と反発を食らうこともあれば、あからさますぎてこちらが恥ずかしくなったり困ってしまうこともあるでしょう。
言ってみれば人との距離感を測るのが下手な人なんでしょうね。
では、ナオミ嬢はどうでしょう?
ナオミ嬢はこの話題について明言を避けるような言い方をしています。
また私が隣の席に着いた時に少し牽制するような仕草を見せました。
どちらかといえば他人には聞かせたくない、聞かせる話題でないと理解している常識的な人、だと思われます。
故に当てはまらない。


残るは②のマウンティングです。
未婚の期間が長くなると、容姿や性格(人当たり)が優れている場合、「何で結婚しないの?もったいない」「あなたみたいな人が結婚してないなんてどうして?」と言われることがちょいちょいあります。
言った人からしてみれば変化球的に誉めてるつもりなんでしょうが、当人にしてみると(本気で結婚したい場合は)結構こたえるのです。
だって本人が一番「何で?」って思っているから。
ですからそんな時は「ご縁がなくてぇ…えへへー」とか「何ででしょうねぇ…あははー」と流してしまえばいいのですが、時に流せず、断固として『結婚してない大義名分』をぶち上げずにはいられなくなることがあります。


ナオミ嬢はかなり容姿に優れた人だと思います。
同様の発言があった時、『結婚してない大義名分』として自身の不倫を告白したのではないでしょうか。


私は結婚できなかったんじゃない、愛した人が既婚者だったから結婚しなかっただけ。
私はずっと愛されていた。
モテなかった訳じゃない。
そんじょそこらの喪女と一緒にしないでちょうだい!


というのが本音じゃなかろうか。
つまり、独身女性に向けられる世の中の視線に対してのマウンティングだったのではと推測いたします。
故に、そういった告白を受けても『自分に心を開いているから』などと努々思ってはいけない。
ただただプライドが高く、それを守るために言わなくていいことを言ってしまう。
それでも。
後の影響を考えずに発言してしまう、その浅はかさを『かわいい』と思えるのならお付き合いを継続なさればいいのではないでしょうか。

 


彼氏の気持ち


さて、一方のタナハシ氏ですが、正直、彼の救いようのなさに目眩がいたしました。
ナオミ嬢が隠したがっていることを大声でバラしてしまうデリカシーのなさももちろんですが、『俺も人妻と付き合ってた』は嘘っぱちなんですもの(たぶん)


まずね、その不倫についてのエピソードが全く具体的でないのです。
前回登場した過去の婚活相手のお嬢さんのエピソードは、彼女の年齢や職業といった人物像やどのようにやり取りをして何と言ったかまでの事細かな描写、それから本人の感想や意見を長々と語っていたにも関わらずですよ。
ナオミ嬢の「どこで出会ったの?」などの質問もごにょごにょとはぐらかす。
人となりも見えず、なんのエピソードもない。
さらに前回この話を聞いていたのならなぜその時に言わなかったのか。
つまりナオミ嬢からの話題に乗っかっただけ。
とっさについたウソに違いありません(おそらく)


なぜそんな嘘をついたのか。


タナハシ氏はナオミ嬢のマウンティングにまんまと乗せられたのです。
ハッキリ言ってタナハシ氏はモテないと思う。
派手に外見を着飾ってはいるけれど、だからといってモテるタイプではない。
目の前の落としたい相手から繰り出された『不倫』というパワーワードに、モテない自分との恋愛格差を感じたのではないでしょうか。
(不倫が上級な訳じゃないけどね!)
そこでつい、自身の不倫経験を捏造してしまったのだ(きっとね)
マウンティングに対して偽のマウンティングで返す。
こんな二人が上手くやっていけるなんて思いますか?


婚活って二人でひとつの山の頂上を目指すようなものだと思うのです。
それなのにどちらが高く登ったかを競うのは既に競技が間違っていますよね。
このお二人の相性がたまたまそんな風だというだけなら良いのですが、出会う人すべてに対して同じならちょっと難しいんじゃないの?
老婆心ながら、そんなことを思ったのでした。


続く、かも。


 

隣の婚活カップル考察① お相手の婚活状況が気になったら

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


イシイド、二度目のテレワークに突入いたしました。
我が町愛知県は新型コロナ感染者数がメキメキと上がってきていて、下手したら東京大阪よりヤバイんじゃないかという状況。
会社のご厚意にあまえさせていただくことにしました。


さてそんな働き方も変わる中、婚活デートの仕方もオンラインに変わってきているとかいないとか。
完全オンラインで会うことなく結婚したら、今度はテレワークで24時間一緒の生活。
それはそれで色々支障がありそうですよね。

それでも婚活とか妊活って本人たちにしてみれば『事態が落ち着くまで』なんて呑気なことは言ってられない不要不急案件なんですよ。
ただ、時代にあわせて『やり方』は変えても基本は同じ。
ということで、久々に婚活のネタです。

 


隣の婚活カップ


あれはまだコロナの『コ』の字もない頃、昨年の秋ごろのことでした。
たまたま入った飲食店で隣り合わせたカップルがどうやら恋人未満の婚活カップルらしく…
いやいや、別に聞き耳立ててた訳じゃないのよ。
だってさ、隣の殿方さまってばやたらと声がでかい。
聞きたくなくても耳に入りますよっ。
イシイドが奥のソファ側の席に腰かけると、はす向かいとなったお嬢さまが『アンタ聞き耳立てるんじゃないわよ』的な視線を送って寄越す。
しかたがないのでパズルゲームのアプリを立ち上げ、ゲームに夢中の雰囲気を醸し出しつつ遠慮なく聞かせていただいた。
耳そうじしといて良かった♪


さて、お嬢さまは今年40歳になったという、ありし日の川島なお美を彷彿とさせるスレンダー美女。
殿方さまは真横のため拝顔かなわずではありましたが、美容室経営とおぼしく、長めの茶髪を外ハネさせたよくいえば昔のキムタク風、ガタイ的には新日本プロレス棚橋弘至の風体でありました。


このお二人、婚活あるあるが大渋滞。
早ければ今日が最後だろうなーと思わずにはいられない残念っぷり。
お二人の心理を考察しつつ進めていきます。
まず最初に飛び込んできたのは過去の婚活相手のお話でした。
一般的な恋愛関係でも、過去の恋人のことなどは話さない方が無難といわれています。
もし聞かれても、


「いやぁ、私全然モテなかったんで」


とか


「いやぁ、長すぎた春ってヤツ?」


くらいにぼやかしておくのがベストです。
間違っても


「浮気されて…」


言ってはいけない
あなたとしては『こちらに落ち度などなく、相手が悪かった』と主張したいだけでしょうが、聞いた側には『所詮、浮気される程度の人』と深層心理に刻み込まれるのだ。
仲間内の飲みネタなら愛されキャラとして受け入れられるが、ガチの婚活相手にはマイナス要素になるので気をつけろ!


んで、隣の婚活カップルの話よ。
「(婚活が)あんまりうまくいってなくて…」とボヤく殿方。
なんでも少し前に連絡先を交換したお嬢さまは、朝晩のご挨拶も欠かなかったしお食事にもお誘いしていたにも関わらず、3日経ってもご連絡がない。
こりゃ、脈なしダナと撤退して1ヶ月。
突然お相手の女性から連絡があったというのです。


『連絡先交換しといて1ヶ月も放置とは何事だ、ワレェ!』


と、長文のダメ出しLINEが。
まぁまぁ、いらっしゃるんですよね。
カップルって殿方が追いかけて追いかけて懇願して成立するものだと信じてる方って。
ご自分の希望の展開にならなかったことを責めてくる人種は一定数いらっしゃる。
社会生活を送るだけでも下二桁お年玉年賀切手当選くらいの確率で遭遇するし、婚活になったらババ抜きのババくらいの確率で回ってくるもの。
単に運が悪かったね、という程度の話なのだけど、なぜこんな話をするんでしょう?


ただの世間話と違って婚活デートの話題というものは、これから『私とあなた』の仲を深めましょうよというのが目的です。
そんな中で第三者の話題、しかも別のオンナの話なんて興味もなければ面白くもない。
まぁ、殿方にしてみれば『オンナ運のないオレ』という自虐ネタのつもりかもしれないけれど、その実、『実はモテてるオレ』というプチ自慢でしかないんですね。
私は第三者だけど聞いていてなんとなく鼻につく。
現に、ナオミ嬢も興味ないですって顔でうどんをすすっていた。
他の異性の話題で嫉妬を煽ろうという作戦なのかもしれませんが、ナオミ嬢にとっては『デートはしてるけどまだ好きではない人』とという位置付けのタナハシ氏に嫉妬なんてするわけもありません。

おまけに「婚活してる女の人なんてこんなヤツばっかりなんですよ」なんてお相手女性を貶める。

ナオミ嬢にとっては縁もゆかりもないお相手女性だけど、同じ女性としてこの物言いはモヤッとしたはずだ。

タナハシ氏は根本的に女性を上から目線で見ている。

そしてナオミ嬢に落ち度があればまた別の誰かにネタとして話されるかもしれない、という不信感がありありと湧いてくる。


不穏な空気に旗色悪しと悟ったか、タナハシ氏は


「そっちはどう?」


と、ようやく(これまでずっとしゃべっていたのはタナハシ氏だ)ナオミ嬢に主導権を譲る。
でた。
ここにも婚活あるある。
圧倒的に殿方さまに多いのだけど、お相手の婚活状況を聞きたがるあるある。
まぁ、気持ちは分からなくもない。
ライバルがいるのかいないのか、そしてどのくらいその仲が進んでいるのか。
お気に入りのお相手であれば尚、知りたくなるよね。


だけど、それを聞いてどうするのか。
ライバルがいたら諦めてしまうのか。


正直、性格はさておき、写真を見ただけで会ってみたいなと思うような女性に誰も声をかけていないなんてことはありえません。
誰も足跡をつけていない新雪のような人なんてほぼ皆無。
交流の盛んな人ほど人を見る目は肥えているものなのかもしれません。
だけどね。
確かに婚活って選び選ばれるものではあるのだけれど、ライバルが少なかったら選ばれるというものではないんですよ。
もしもお相手にいい感じの人が他にいるのなら、自分はもっといい感じになればいいだけ。
お相手の婚活状況を知りたいと思う気持ちに『誰とも比べられたくない』という思いは隠れていませんか?
そしてそこに『比べられて傷つきたくない』という気持ちがぶら下がってませんか?
さらにもっと穿った言い方をすれば『楽をして手に入れたい』ということになりませんか?
傷つきもせず、極力少ない労力で生涯の伴侶を得ようとするなんて甘えすぎではないでしょうか。
そういった『手抜き』は案外伝わっているものです。
だから、正々堂々、『自分とあなた』で向き合いたいのです。


ま、件のタナハシ氏は単純にデリカシーのない人なだけなように見えますけれども。
というところで、次回に続く。
 

あのCMの好感度を爆上げする方法を全力でかんがえてみた。

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女バリキャリ乙女のイシイド マキです。


唐突ですが、久しぶりに脳内会議が暴走しましたのでその模様の議事録でございます。

少々お付き合いくださいましたら幸いです。

 


アレクサのCMが気持ち悪い?


つい先日、きゃりーぱみゅぱみゅさんが『AmazonアレクサのCMについて言及したら共感コメントが相次いだ』というニュースを見ました。

 

headlines.yahoo.co.jp

 


CMの男性がマザコンだとか電話のガチャ切りが失礼だとか諸々のツッコミで溢れたそうです。
イシイドも否定はしていないものの


こんなツイートをしてました。
ま、何かと気になるCMなのですね。


さて、このニュースについたコメントをついつい貪り読んでしまったワタクシは、ふと思ってしまったのです。


こりゃ、単なるやっかみなんじゃないかって。


確かに皆さまがご指摘の通りCMを見終わった後に残るモヤモヤ感。
男性や母親の発言や行動(もちろん『役』なんだけども)へのツッコミは非常に納得できる。
だけどそれ以前に、あの妙にオシャレなキッチン、息子の年齢のわりに若くてシャレオツな母親、エセ料理男子の手料理を食べに訪ねて来てくれる彼女の存在。
肝心のAmazonアレクサがある生活よりも、そんなセレブリティライフが羨ましくなってしまったのではないだろうか。

一部の上層階級の優雅な日常を見せつけられても、ねぇ。
でもそこんとこの気持ちに蓋をしてアラを探した結果があの批判の数々なんじゃないかと思うのね。
あのCMを例えばラーメン大好き小池さんの四畳半みたいなアパートで撮影してたら印象違わなくない?

 


営業のテクニック『時、なので法』


イシイドは長年営業をしていたのだけど、営業トークに『時、なので法』というのがあります。
呼び方は様々あるのかもしれませんが、実演販売の方がよくやる手法です。


例えば小型のパソコンを売り込む時、


「このパソコンはこのクラスの中で一番軽くて持ち運びがしやすいんです」


というのと


「このパソコンは軽くて持ち運びがしやすいので、例えば、カフェなんかに立ち寄った時にふと思い立ってブログなんか書いちゃったりすることもできちゃうんです。そういうのっていいですよね!」


と言うのとではいかがでしょうか?


どっちも変わらん?
いやそんなことないハズ…


そのお客様がその商品を使う具体的な『シーン』を、その商品と過ごす未来を夢見させて差し上げる。
これは私が営業時代、かなり意識していた手法です。
ちなみに婚活でも有効です。
いかに「私と一緒になるとこんなに楽しいよっ」と夢を見させるのが大事!
金持ちアピールや学歴アピールはNGですが自虐とか謙遜も要らんのですよ。


さて、話はアレクサに戻ります。
あのCMを見て、具体的に自分が使うシーンを想像できたでしょうか?


私はできませんでした。
アレクサを実際に使うターゲットは誰でしょうか?
多分、あのCMでは新しいものが好きでオシャレなものが好きでITも得意な若い男性を対象にしているのでしょう。
だけどその年代の男性の在宅率ってそんなに高くないような気がします。

 


イシイドの妄想CM


朝の光の差し込むリビングで赤ん坊が泣いている。
おもちゃの散らかったその側で園児服の男の子が黙々と遊んでいる。
若い母親がオムツを替えながらアレクサで通話していた。


電話の夫『ごめんね、出張長引いちゃって』


妻「ううん、あなたもがんばってね」


夫『ワタル、明日帰ったら動物園行こうな』


ワタル「うん!」


夫『じゃぁ、行ってきます』


通話が切れる。
オムツ替えが終わっても泣き止まない赤ん坊に困り顔の母親。


ワタル「マーマ、動物園、キリンさんいる?」


妻「いるよー」


必死にあやす母親。


ワタル「ぞうさんは?」


妻「いるいる」


あやしてもあやしても更に激しく泣き出す赤ん坊。


ワタル「ねぇねぇ、明日、晴れかなぁ?」


イライラした様子で大きなため息をつく母親。


妻「アレクサ、明日の天気は?」


アレクサ『明日ノ天気ハ晴レデ、オ出掛け日和ニナルデショウ』


ワタル「やったー、晴れだー!!」


大喜びのワタルにつられるように笑いだす赤ん坊。


妻「………ありがとう、アレクサ」

 

 


ベタですが。
どっかで見たことあるような気もするけどまぁいいや。
こんな感じの方が伝わるような気がします。
実際にアレクサをはじめとするバーチャルアシスタントが必要な人って、子育てや介護、ワンオペだと大変な方々なんじゃないないでしょうか?
つまりターゲットに合っていない。


何でああいうCMになったかというと。
AIとかITとか、そういった新しいものにアレルギーのない世代、若者にターゲットを絞る。
ボイスコントロールで電話をしてもらうために両手を塞がなきゃいけない。
あ、彼女のために料理でもさせるか。
料理男子、流行ってるし。
そうすると電話の相手は…母親か。
ま、最近は友だち親子みたいなのが流行ってるし、イマドキの家族像みたいでいいんじゃね?
最新の技術、今時の関係。
いいじゃん、いいじゃん!


あくまでもイシイドの想像ですが。
そんな風に思えてしまう。
いや、想像なんだけどね、あくまでも。


実際に欲しがっている人たちと、売る側が売りたい相手の不一致。
そこがマッチしていないのに、オシャレでしょ?カッコいいでしょ?とズレた価値観を押し付けられるから不評になるのだ。
ネットに「あのCMがニガテ」と書き込む人々は分かっている。
アレクサを買っても、あのモデルルームのような自宅や良好な母子関係、『母親の味』を食べさせられても文句を言わないパートナーは得られない。
私たちは『アレクサのある生活』よりも『セレブリティな生活』の方がよっぽど欲しい。

だからやっかむのだ。


実際には、開発の方々は血の滲むような努力で製品を作っているのだろうし、CMだってプロが本気のマーケティングを重ねて作ったものだと分かっちゃいるけど、失礼を承知で申し上げる。

バーチャルアシスタントはまだまだこれからの技術なんだと思う。

スマートフォンでITに対して目が肥えている世代には機能として物足りない。

いずれはとんでもない技術に化けるのだろうけど、今はまだ。

興味のある若者はテレビCMよりもネットで調べて勝手に買ってくれる。

炎上商法を期待してるというなら、あのCMをネットのみの公開にしてネット界隈で炎上した方が効果的だ。

私だって、実際に作動しているところを見れば「おおー」と言うが「コレコレ、コレを待ってのよ~」とは言えない。
だから肝心の商品とは別のところで、どうにもこうにも我々のコンプレックスを刺激しちゃうんだなぁ。

 

好感度は上がった?


最後に。
あのCMのツッコミ所を最大限都合よく解釈して、好感度を爆上げする設定を全力で考えてみました。


あのモデルルームのような部屋、実は彼の実家なのです。
両親は海外赴任中で広い家に一人暮らし。
普段は自炊などせず、コンビニの料理でまかなっているのでキッチンもキレイ。
そして彼の彼女は父子家庭で育ちで母親の味を知りません。
両親の一時帰国に合わせて母親の肉じゃがを食べさせてあげる、という約束をしたのですが仕事のトラブルで帰れなくなってしまいました。
「母さんの味にならないや」
仕方なく彼は国際電話で母親から肉じゃがの作り方を尋ねます。
母親は海外生活の長さからつい『カリールゥ』とか言っちゃう。

素直で順応性の高い女性です。
「で、今度はどんな子なの?」
実は彼には高校生の時、初めてできた彼女を両親の旅行中に自宅に連れ込んんでバレた前科がありました。
しかもこの後、彼女にはプロポーズするつもりでいたので、若気の至りのバツの悪さと照れ隠しでつい言ってしまった。
「アレクサ、通話を切って」


………うーん、変わらんか。

 

 

 

婚活女子はひとり暮らしをした方がいい2019

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


久しぶりの婚活ネタでございます。
実家暮らしのお嬢さまと、お嬢さまを目にいれても痛くないおとーさまとおかーさまにお読みいただきたい。
イシイドの近況と共にお伝えいたします。

 


『ひとり暮らし』はなぜ好まれるか


婚活しとりますとね、『実家暮らし』か『一人暮らし』かという話題は頻出いたします。
そして『実家暮らし』はすこぶる人気がない。
イシイドが生まれてこの方「実家から出たことがない」と聞くや否や「ないわー」と吐き捨てた殿方もいらっしゃったくらいだ。
(その殿方もひとり暮らし未経験)
現行ひとり暮らしでなくても、ひとり暮らし経験があれば恩赦される。
それくらい人気がないんだな、実家暮らしって。

 


ひとり暮らしが好まれる理由


恋愛のマニュアル本でもひとり暮らし女子の方が『モテる!』『彼氏ができる!』と煽りたてるから、ますますひとり暮らし勢は優勢になる。


何ゆえそんなにもてはやされるかというと、


『単純に都合がいいから』


だ。


『ひとり暮らしの女の子』に世間が抱くイメージ。
20代のお嬢さまであれば『自宅に殿方さまをお招きしやすい』というデュフフな理由だろうし、アラサー以降は『一通りの家事ができ』て『まともな経済観念』を持ち合わせているだろうという幻想だ。


若い女性が誰でも彼でも自宅に招き入れるなんてことあるわけないし(むしろ入れない、すんなり家に通されたらそれはワナだぞ)
実家暮らしの女性だって一通りの家事をこなす人はこなす(私はできないけどネ!)
『まともな経済観念』だって支出よりも収入に対して、そしてそれを得るための労力に応じて形作られるものだと思うから実家とかひとり暮らしとかは関係がない。


つまり女子のひとり暮らしが好まれる理由は、家事ができて(少ない給料の)家計をやりくりし、時々エロいという『昼は家政婦、夜は娼婦』的な男性目線に都合のよい価値観から生まれている訳ですよね?
そんなものに踊らされてシアワセですか?

 


イシイドの場合


さて、かといって「実家から出てはならぬ」と申しているわけではございません。
もっと別の理由から「実家を出なさい」と言いたいのです。


実はイシイド、昨年の秋ごろに事情があって別宅を手に入れました。
あ、いやもちろん賃貸よ。
そしてこれまた事情があって実家と別宅を週の半々くらいで行ったり来たりの二重生活をしております。

 


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ほらね、ちゃんと書いてたのよ。
誰も気づいてなかったでしょう 笑

 


初めて実家を出て、自分の好きなものに囲まれて生活するというのは本当に楽しい。
せっかくなので、家具も家電もインスタ映えするオシャレなものがほしい。
BRUNOもアラジンのトースターも買った。
深い藍色の食器はそれだけで絵になる。
困ったら無印良品
あっという間にプラチナステージに到達した。


これまで興味のなかった家事が楽しくて仕方がない。
大人になってからはさすがに自分で使う家具家電は自分で買っていたけど、それでも親の用意したものをなんのギモンも抱かずに手にしていたわけだ。
我ながらトホホだよ。


さて、そんな風にドクリツ生活を超満喫していてなーんにもモンダイなさそうと思ったでしょ。
そうは問屋が卸さないもんなんだよね。


実はこの別宅。
同居人がいるのです。


週の半分は実家なので、丸々1週間、顔を合わさないなんてのもザラでして。
お互いプライバシーは侵害しない気楽なものだから、この同居人がストレスというわけではない。
だけど、ちょっと目を離した隙に買ってくるんだな。


共用スペースにホームセンターの収納を。
何も下がっていない謎の突っ張り棒。
吸盤式のフック。


私がこだわりたいところを事前に伝えれば手出しはしないが、言わなかったところや気づかなかったところのスキマを絶妙に突いてくれるのだ。


イシイドは一応、婚活女子であるわけですが、ウエディングドレスとか何カラットの指輪とか南国のハネムーンとかそういうものには一切興味がない。
ただし、『オシャレな暮らし』には憧れる。


「結婚って、『生活』なんだよね」


師匠が言う。
(お忘れでしょうが、イシイドの学生時代からの親友のことだ)
わかってる。
どんなにオシャレなものに囲まれようと、排水口はヌメるし生ゴミは臭うのだ。
だから便利で手入れが簡単でしかも安価なホムセングッズをチョイスするのはベストな選択だ。


それでも。


目にするとちょっとだけしゅんとしてしまう自分がいる。
よかれと思ってやってくれたことなのに、しょんぼりしている自分がみみっちくて情けなくなる。


もしかしたら。


私は結婚がしたいのではなく、新しい場所で、100%自分の好きなものに囲まれた生活をしたいだけなのかもしれない。
もしも『結婚』したら、相手の意向も汲まねばならないし、もっとすると相手の親の意向だって。
『結婚』したら100%自分の好きだけじゃ暮らせないのだ。
だから私のように『ここではないどこか』に行きたいのなら、少しでも早くひとり暮らしをして100%自分の好きなものだけに囲まれるべきだ。
そしてそういう生活をやりきってしまうのだ。
やがて来る、他の意向を受け入れるために。


だから婦女子たちよ。
誰かの都合のいい目線のためじゃなく、『我が人生一片の悔いなし』と言い切れる人生を歩むために。
ひとり暮らしはした方がいいんだよ、ベイベー。

 

 


そして今日は帰る。
少し見慣れたホムセンラックが待つ家に。


これが最近の私です。


 

バスタオルに想いを馳せて…カップルが合わせるべきはだらしなさのレベル

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


10月に入り今年も残すところ3ヶ月となりました。


『年内に◯◯するぞ!』


なんて誓いも新たにするには程よい頃合い。
言いますか?
やっぱり言っちゃうんですね?


「クリスマスまでに恋人を作るぞーっ!」


はい、ではそんなあなた様が焦ってあわてて失敗しないように似ていた方がいい価値観をお話しましょう。

 


カップルが似ていた方がいいところ


人は、共通点を持つ人に好意を抱くものです。
『恋人に求めるものは何ですか?』という問いに


食の趣味が合う人
笑いのツボが同じ人


と答える人も多いでしょう。
確かに自分の好きなもの、楽しいと感じること、自分にとっての『fun』『pleasure』『happiness』がお相手とも共通であれば幸せだよね。
だからそれを条件にお相手探しをするのは間違ってない。
そして恋のはじまりは実に楽しい。
何もかもが新鮮でキラキラと輝いて見える。


だけど毎週箱根で温泉とか、異人館で神戸牛とか、ティファニーで朝食をとか、そんなの続くわけがないんです。
恋はやがて日常に。


だから本当に合わせるべきは他にあるのよ。


何かって?


それは不潔のレベルだわよ!

 


バスタオルは何回使ってから洗濯しますか?


お尋ねします。


あなたはバスタオルを何回使ってから洗濯しますか?


今回はバスタオルの洗濯頻度をモンダイにしているわけではないので、数字的なデータや出典は割愛させていただきますね。


だいたい6割の人が毎回洗濯しているのだそうです。


毎回洗わない人の主張は『洗って清潔になった体を拭いているので汚くない』
確かに泥やら汗やらは残ってないでしょう。


でも雑菌はいるわけよ。


雑菌の繁殖条件は『温度』『湿度』『栄養』
暖かく湿ったお風呂場に、目には見えないけれどあなたの皮膚片など美味しい『おやつ』が付着したバスタオル。
雑菌のパラダイスじゃあーりませんか!


バスタオル1回使用後、細菌は数万~数億に繁殖しているのだそうです。


ぅへげっ!!


とはいえ。
この細菌、元々自分の肌にくっついていた常駐菌というものでこれが大繁殖したところで食中毒とかビョーキにつながるようなものではございません。
(水虫をはじめ、感染性の疾患をお持ちでないことを前提にしています、ご了承くださいませね)


じゃ、何が問題かっていうと臭いなんですね。
雑菌が『おやつ』を分解するときに発生する雑菌臭。
これは害がないと分かっていてもちょっと受け入れがたい。


やっぱりバスタオルは毎日洗うべきなのねっ


いえいえ、ここは抗菌大国ニッポンですよ、奥さん
洗濯洗剤界で抗菌防臭なんて当たり前。
むしろ部屋干しで臭う洗剤を探す方が難しいくらいでしょう。たぶん、きっと。
だから安心してください。
バスタオルは臭わない。


つまりバスタオルとは。


多くの人が毎日洗いたいと思っているが毎日洗う必要もない。


そういうものなのです。


仮に異論があったとしても、以上を踏まえた上でこのままおつきあいくださいね。

 


だらしなさのレベル


さて、そんなこんなで出会ったお二人。
食の趣味が合って笑いのツボもピッタリ。
ついでに金銭感覚までジャストフィットでめでたくカップル誕生と相成りました。


ところが、一緒に暮らしはじめて些細なほころびが生まれます。


彼はバスタオルを毎回洗いたい。
彼女はバスタオルなんて三日に一度洗えばいいんじゃない?


彼は彼女にバスタオルは毎回洗ってほしいと懇願します。


うん、わかった (^ー^)


快く返事をした彼女。
でもこれまでの習慣のためか、ついうっかり忘れてしまうこともしばしば。
仕事で嫌なことがあった日に限ってバスタオルが洗われていない。


これは嫌がらせか?


彼のなかにモヤモヤと黒いものが広がります。
二人を別れに誘うほどのことではない。
だけど無数に横たわる導火線に、いつか着火するかもしれない火種のひとつとして、いつまでもいつまでもくすぶり続けるのであった…

 


というわけで、好きなものが似ていればカップルになることは容易い。
だけどカップルとして継続していくためにはダメなところを許容できるかどうかが重要になる。
つまりは不潔のレベル、だらしなさのレベルが合うかどうかだ。

 


もしもだらしなさのレベルが合わなかったら


さて。
不幸にもだらしなさのレベルは合わなかった場合。
もしもあなたが毎日洗いたい派でも、爆発するのはちょっと待ってほしい。


これは、不衛生とか潔癖とか、そういった話ではない。
各々の生育環境の違いによるものだ。


バスタオルって大きくてかさばる。
大家族だったらどうでしょう?
例えば6人家族だったら全員のバスタオルだけでも1回余分に洗濯機を回さなければいけない。
手間も時間も、ケチくさいことを言えば水も洗剤も余分にかかるのだ。
スペースだってそう。
誰もが庭付き一戸建てでボー◯ドのCMみたいに庭に洗濯物をはためかせられる訳じゃない。
たとえ3人家族だってなけなしのベランダにバスタオルを広げたらあなたのパンツは日陰にひっそり干されることになる。
さらに家事担当者が仕事を持っていれば洗濯は夜にしかできないという家庭だってあるだろう。

パンツとTシャツしか洗うものがなくて洗濯槽を埋めるために無理やりバスタオルを放り込む男の一人暮らしとはワケが違うんですよ。
家族の人数、居住スペース、家事のタイミング。
そういうものが絡み合って毎日はムリ!となってたりするんじゃないかい?


ゆえに。
単にだらしがないのか、家庭環境からの習慣なのかちゃんと見極めなければならない。
だらしなさのレベルが合わないからといって、そこを批判することはお相手の生まれ育った背景を否定することにもなり得るのだ。


そして、抗菌大国ニッポンにおいては衛生・清潔を掲げれば正義のように見えるが、それだって価値観の押し付けなのだ。
今までの生活習慣を捨てて自分の生活習慣で生きろと迫っているのだから。
誰だって自分のルーツを否定されたら戻れるものも戻れなくなる。


もっと言っちゃえば家事なんざ、多くを望む方が満足するようにやればいい。
相手にやらせておいて文句を言うとは不届きセンバン。


もちろん、明らかに異常レベルのだらしなさであれば早急に軌道修正するべきだし、だらしな組もできる限り潔癖組に歩み寄る姿勢が大切だ。
逆にお互いに歩み寄る意欲がないならば、最初からだらしなさのレベルが合った相手を条件に探した方が10倍楽に過ごしていける。


合わせるべきはだらしなさのレベル。


そこに着目したら、あなたの伴侶はすぐそこにいるのかもしれない。
 

『ハッピーエンドを前提として』と地獄を見る男

年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


本日、登場人物多めです (^_^;)

 


Twitterにて


先日ブログ仲間のもうお馴染みですね、うえの(id:uenoyou111)さんのこちらの記事にコメントしたところ、

 


うえのさんにはついついこういうお遊びを吹っ掛けてしまうんですよね。
ご迷惑だったらごめんなさいね。
ともかく、そのお返事がこちら。

 

 


およ。
私の中のうえのさん像って、いろんなことをいつもスマートにこなすけど時にシニカル。


それがあら。


なんだかいい話にしようとしてます?
いえいえ、全然ヘンじゃないのよ。
だけど、なんだかちょっとだけひっかかったのです。


そしてそれと同時に二人の人物のことが頭をよぎりました。

 


『ハッピーエンドを前提として』


まずお一人目ブロガーのui(id:ui0723)さん。
正確にはブログタイトルか。
更新頻度は緩やかなものの、その記事は毎回独特で非常に人を引き付けます。
私がブログを始めてからすぐ読者登録させていただいた。
Twitterフォロワー約4万人(2018.9現在)。
先日、『元カノから契約結婚を持ちかけられた話』が話題になっていたのでご存じの方も多いでしょう。

 

別れて10年の元カノから「契約結婚しない?」という最高の連絡が来た - ハッピーエンドを前提として

 

インタビュー記事も拝読したけど、ことごとく面白い方だなぁと思う。
そのuiさんのブログタイトルが『ハッピーエンドを前提として』です。


最高じゃありませんか?


『ハッピーエンドを前提として』

 

もっかい言っとく。

 

最高じゃありませんか?


良い結末しか訪れないから、より良い結末を迎えるためにどうしたら良いか。
私たちの人生はハッピーエンドが大前提なので悪いことが起こったところでそれはただのスパイスに過ぎない。
だってハッピーエンドなんだもん。
同じ『努力』をするにもモチベーションが全く違うのだ。


この発想は人類を幸せにするのではないか。


声に出して読みたい日本語。
今すぐ座右の銘に採用したい。


ご本人としては皮肉のつもりのタイトルかもしれないけれど、ハッピーエンドを前提として呼吸をすればとても生きやすいに違いない。

 


婚活相手は地獄を見る男


もう一人は婚活のお相手様でした。
ちょうど去年の今頃に出会った方。


待ち合わせの目印に『青い文庫本』を持っているとのこと。
まだお互いを写真でしか知らない状態なので、待ち合わせに目印を設定するのは当然なんですが、大抵の殿方さまは『黒いカバン』とか『紺のスーツ』とか、その辺にわらわらいそうな目印を平気で指定してくるので結構探すのに苦労するのです。
そんな中で、彼は『青い文庫本』
なんだかステキ。
しかも本好きのイシイドとしては何の本だか気になってとても楽しみにしていました。


お写真で見ると笑顔なのだけど、少し冷たい印象の彼。
怖い人だったらどうしようと思っていたのだけど、実際にお会いしてみたらそれほど尖った感じはなく、いえ、ぶっちゃけタイプな外見の方でした。


『青い文庫本』の正体をお尋ねすると、『星の王子様』でした。
色々なビジネス本、啓蒙書を読んだけれど結局ここに行き着いたのだそうです。
こういうインテリそうなところもイシイドのハートは鷲づかみでした。

 


初顔合わせの時の注意点


余談ですが、私が初顔合わせの時に気を付けていたのはあまりしゃべりすぎないこと。
できる限りお相手の情報を引き出し、そして自分の情報は出し過ぎないためです。
男性は自分の話を聞いてくれる女性に好意を持つ傾向が強いので、できるだけしゃべらせましょう。
こちらも判断材料が増えるので一石二鳥。


この場合、女性は自分の話を聞いてもらえなかったと不満に思いがちですが、初回で自分を完全にさらけ出しては早く飽きられるだけ。
まだお付き合いをするかどうかもわからない人物に個人情報を与えすぎるのも危険ですし、聞かれたら答える、くらいのスタンスで充分です。
つい自分のことをしゃべりすぎるお嬢さまはテクニックとして知っておくとよろしいんじゃないでしょうか。

 


そして地獄がやって来た


そんな訳で。
普段は私が質問してしゃべってもらうことの方が多いのですが、彼はお話上手で気がつけば私も仕事の愚痴のようなものまでしゃべっていました。
何かモノを言うとそれを上回る知識で返ってくるのでちょっと悔しい。


通常、初顔合わせは1時間程度で切り上げるものなのですが、40分を過ぎた頃、


「それは甘えなんじゃないかな」


から始まり説教モードに突入しました。
あまりに辛辣で涙目になるイシイド。
ごめんなさい、婚活なんてしてる場合じゃなかった。
帰って仕事します。
めそめそ。


そして彼の話は止まらない。
柔らかな口調でありながら自分の苦労してきた話、仕事の在りかた、社会の歪み。
そういった世の中の厳しさやダークサイドを語り尽くす。
そこから更に1時間ほどたった頃。


「マキさん、これからの日本は地獄ですよ。
知識は裏切らない。
だからどんなことにも対応できる知識を身につけたいものですね…」


彼はNHKスペシャルの2時間番組を締めるキャスターのように、20年後の未来を憂うような微笑みを浮かべて押し黙った。

 


はい?


正直、婚活の場で地獄というコトバを聞くとは思わなかった。


たぶん、普通ならお断り案件であっただろうが妙にツボってしまって、その後も何回かお会いした。


もしも、私が10年、15年若ければ。
『イエス』と言わせるまで迫って落としにかかったと思う。
こういう緊張感があってヒリヒリするような関係に溺れたと思う。
それくらい彼は魅力的だったのだ、私にとっては。
メールのやり取りも、なんだか戦いを挑み続けるような高揚感があった。
このまま会い続ければ、もしかしたら二人の間には恋人らしい、優しい空気が流れたかもしれない。


だけど。


その時、私にはいつもニコニコと微笑む人が側にいた。


同じ未来を見るのなら、地獄に備えることよりも明るい未来を描ける方がいい。


私は、地獄の業火に焼かれることより、陽だまりのような、その手を取ったのだった。

 


長い前フリでごめんなさいね


えーと、そうそう、それでうえのさんの話よ。


うえのさんの返しもハッピーエンドを前提としてというか、ハッピーエンドに向けられている。


最終的に支持を得られるのは明るい未来を見据える人だ。
もちろん、ネガティブな話題を否定するつもりもない。
そこにその人の本質が潜んでいるのだから。
でも人間関係の入り口ではまだ早すぎると思うのだ。


そんなことをしみじみ考えていると、うえのさんからお返事がきた。

 

 

 

やっぱりうえのさんの方が一枚上手のようで。